キタガワのブログ

島根県在住のフリーライター。ロッキン、Real Sound、KAI-YOU.net、uzurea.netなどに寄稿。ご依頼はプロフィール欄『このブログについて』よりお願い致します。

あまりに無骨だった暴れん坊、Catfish And The Bottlemenの解散に寄せて

こんばんは、キタガワです。

 

確かにCatfish And The Bottlemen(以下キャットフィッシュ)の最近のライブ活動は停滞気味だったし、ニューアルバムも3年はリリースなしの状況だった。けれども「彼らは解散だけはしないだろう」とする謎の確信があっただけに、正直未だに実感が沸かない。でも今回の解散発表が公式ではなく『元メンバーからのリーク画像』というあまりにあっけない幕切れだったのは、何だか彼ららしいなと思う。

 

Catfish and the Bottlemen - “Longshot” (Live From Jimmy Kimmel Live! / 2019) - YouTube

キャットフィッシュの文章を書くのだから、まずは彼らについて詳しい説明をするのは当然……なのだが、実際のところ存在証明は決まってライブの場。CDを出すよりもインタビューを受けるよりも、ライブで肉体的に見せることを彼らは重要視していた。そんな精神性はキャットフィッシュがこれまでリリースしたアルバムにも表れており、音は荒々しいし「今回は新しい曲調にトライしました!」なんてものもない。とにかく自分の心が揺さぶられるものだけを追求したのが彼らの強みだった。

 

Catfish and the Bottlemen - Tyrants (Live at Glastonbury 2015) - YouTube

今でも時折思い返すのは、2019年のサマーソニック。定刻と共に照明が停電的にバン!と落ち、いきなり中央にピンスポが当たってボーカルのライアンを照らす。背後には鳥が水を飲むアルバムジャケット、そしてステージには大量のアンプが横並びでステージの端から端まで組み上げられていて、ギターが鳴らされた瞬間異様な爆音が響き渡る……。フジロックでもサマソニでも、キャットフィッシュがベストアクトだったと証する声は多かったけれど、まるで獰猛な一匹狼が人を喰って回るような過激な50分間は本当に圧巻だった。中でも特筆すべきは最終曲の定番となっていた“Tyrants”。内容は上記の動画の後半部分に詳しいが、汗と唾でチューニングが狂ったギターを自傷的に弾き倒す様はとても感動的。もちろんアンコールはなし。全身全霊で飛ばし続けた果てにあったのは、純粋な衝撃。この日は真裏でレッチリとベビメタがプレイするロック地帯だったけど、少なくともキャットフィッシュを選んだ人が後悔した、といったことは絶対になかった。それ程のベストライブ。

 

Catfish and the Bottlemen - Tyrants (Live From Manchester Arena) - YouTube

だからこそ、今回の解散が惜しまれるのだ。現状解散理由は然程明かされておらず、彼らの公式ツイッターも沈黙状態を続けているのでもはや推察するしかないが、それでも。何とか続けてほしかった気持ちは拭えない。加えて、改めて「ライブには行けるときに極力行くべきだな」とも……。ともあれ彼らの鳴らした音楽は永久に消えないので、今後もいろいろとライブ映像含め漁っていきたいと思う。さらばキャットフィッシュ。最高のバンドでした。