キタガワのブログ

島根県在住。文筆。rockinon.com外部ライター等。

28歳夢追いフリーターがようやく諦めて就職した話

こんばんは、キタガワです。

今年初めに『全く新しいことにチャレンジする』と書かれた御神籤を引いたのを、まるで伏線回収のように思い返す。もちろんあの時は自分の行動を予期していた訳ではなかったし、何か漠然と「新しいライター募集に応募するのかな」などと思いを巡らせていたけれども、結果は別方向だったというのだから人生は面白い。

結論から書くと、僕は約5年間続けていたアルバイトを辞め、今後物書きとは違う全く別の仕事に就くことが決まった。なお副業は完全NGのため、数年前まで受けていたコラムの仕事も、ブログで収入を得ることも、アフィリエイトを行うことも、今後はその一切が出来なくなる。表立って引退とは言わないものの、実際はそれに近い。僕は夢破れたのだ。今回は今回は自分の気持ちに整理を付ける意味でも、今年28歳の年を迎える悩めるフリーター夢追い人が如何にして現実を見たのか、その全てを記したいと思う。なおこうしたブログ記事によくあるような転職エージェント関係の広告は一切付けていないので、そこは安心してほしい。

 

 

①絶対に売れるはずというプライド

そもそも論、夢を追い続けて大成するにはどうすれば良いのだろうかと考えた時に、僕は「良い文章を書けば売れるはずだ」とする絶対的な信念があった。自分が本当に書きたいことを全力で書けば評価されるはず。プライドを捨てたことはやりたくない……。まずこの時点で、少なくとも夢追い人のスタンスとしてはいろいろと間違っていたように思う。
 
先述した『夢を追い続けて大成するにはどうすれば良いのだろうか』との問いに関しては答えはシンプル。それは自分の作品がバズることである。ではどうやったらバズるかと言えばその最短距離は、よりアクセス数が稼げる話題にシフトしていく必要性だ。例えばの話だが、貴方が「イラストレーターとして大成したい!」と願ったとして、そこからオリジナルキャラクターを用いたイラストを出版社に持ち込む方法を選んだとする。ただ最も近い夢への追い方はきっと違うのだ。今の時代を考えればツイッターでイラストを乗せるとか、〇〇生誕祭のタグに乗っかるとか、有名なアニメのキャラクターを書くとか、そうしたやり方の方がよほど目に止まりやすいから。

翻って、自分の歩みを回顧してみると、僕は圧倒的にそうしたバズるための行動に背き続けてきた。『売れるためにはどうすれば良いか』を考えず、ひたすら納得の行く文章を書き続けてきたそれは、自分自身から見れば一貫性があって格好良かったかもしれないが、これらの行動が逆に夢を遠くさせていったような気がする。テスト勉強で言えば、先生から出された問題をただひたすら解くだけの勉強法より「これってどういう意味なんだろう」と考えながら楽しくやる方が成果が出るのと同じで、もっともっとやり方を変えるべきだったのだ。もっとも、そもそものやり方も違うし、別の方向を向く勇気もない人間が売れるのは、多分あと10年は先だろうなと察したのがここ最近だったのだから笑えないけれど。


②物書きで生計を立てることの難しさ

先述の通り僕は約5年間、記事を書き続ける生活を毎日行っていた。そうするとあまり結果は出ていないまでも、執筆依頼を頂いたりする機会もあった。その他ブログの収益化も当時は一応していたし(なお当ブログの収益は現在一切受け取らない設定になっている)、いろいろと応募していたサイトで受賞してお金を貰うこともあった。ただ、金銭的な結果は出ていたかと言うとそうでもない。今だからこそ物書きは体の良い副業として副業サイトに記載されることも多いけれど、僕のような底辺ライターは違った。

結論から書くと、僕の月収はここ2年間、毎月45円程度だった。もう一度書くが、月収が45円なのである。これは当ブログの広告収入がもたらしたもので、世の全てのブログがそうであるように、広告がワンクリックされるたびにお金が入る仕組みに当ブログもなっていた。しかしながらそもそもの閲覧者が1日200人程度の弱小ブログでは広告クリックなどされるはずもなく、収益は基本的に1日あたり1.2円。ちなみに年間のはてなブログProの契約費やURL契約費も含めると毎月約2000円の赤字であり、金を得るどころかどんどん口座から金が減るループに入っていたのだ。

なもんで、物書きとしての大きな収入と言えばやはり執筆依頼ということになるのだが、こちらもかなりキツい。具体的な金額は契約柄避けるけれど、1本単価は皆様が思っているよりも低く、学生の1日のアルバイトよりも遥かに下回ることがほとんど。しかも僕の場合はその記事にかける時間が20〜30時間だったりする訳で、明らかに割に合わない。中には「お金は出せないけど書いてください」とか「月に○本書いてもらってamazonギフト券1500円でお願いします」とかそういう依頼も本当に多く、現実問題としてライターとして生計を立てるのは、少なくとも自分にとってはマジで無理だなというのも強く感じていた。


③他者比較

そうした活動を続けていると嫌でも目にしてしまうのが、所謂『成功者』の類の夢追い人のツイートなのも、僕のメンタルを悪くさせる原因でもあった。「物書き1本で食べていけてる!」「今日は○円儲かった!」などの報告を見るたびに心がおかしくなりそうだったし(繰り返すが僕の月収はずっと45円だったので)、そうした報告を見るのが嫌で、その都度ミュートを繰り返していたのも今は良い思い出である。

視覚的な敵はツイッターだけではない。この歳になるまで夢を追い続けていると、正社員で働いて家庭を持って……という『普通の生活』を送る幸せそうな友人たちの報告を聞くことも増えてくる。僕は物書きとしては食っていけないので約5年間に渡って月収15万・年収200万行かないバイトをフルタイムでしていたけれど、昇進やらボーナスやらを獲得する人々には収入面で勝てるわけはなく、月末になるといつもギリギリの通帳を見ながら溜め息を吐くことも多かった。当然そうしたネガティブメンタルは当然文章にも伝播し、上手く文章も書けない。でも書かなきゃいけない。でも書いたとしても何になるでもない悪循環。おそらく本当に全力で夢を追っている人はそうした他者比較も気にせずにいられるだろうけれど、僕はそうもいかなかった。とどのつまり、普通の生活も出来ないどころか夢を全力で追うことも出来ない半端者だったのだと、今だからこそ思う。


④実生活への侵食

思い返してみると、この夢追い期間はずっと悩んでいた。だからこそ夢を追う以上に、実生活にもこのネガティブさが表れていたことは否定できない事実としてある。ストレスから脱毛症になったり、ずっとボーッとすることが増えたり、眠れなくなったりもした。ただそんな中でも絶対に文章だけは書かなければいけない義務感のようなものもあって、本当に苦しかった。

決定的だったのは、2020年から2021年までの1年間、軽度の鬱とアルコール依存症に陥ったとき。希死念慮を抱えていて日常生活もままならず、毎日ストロングゼロを4本飲んでバイトをしていたあの頃のことは、今でもあまり思い出せない。しかもよくよく考えれば、そうした鬱状態を作ってしまった元凶は他でもない、僕が大切にしていた文章だった訳で、鬱がある程度回復し始めた2021年5月あたりから、ゆっくりと「この生活続けたら俺死ぬんじゃないか」とも考え始め、そして本格的に「あと半年全力でやって駄目だったら諦めよう」と思い至ったのだった。


⑤最後に

ここまでつらつらと語ってきたところで、話は現在に戻る。「あと半年全力でやって駄目だったら諦めよう」と決意してから、思い付く限りのことはやってきたつもりだ。毎日更新。ブラッシュアップ。話題の先取り……。ライター応募にも50社は送ったし、アーティストの方に直接的DMを送ったこともあった。ただご存知の通り結果は出なかったため、このままズルズルフリーターを続けて30代になることを考えたとき、引き際があるとすればきっとここしかないと思った。

正直、この決断がどう動くかは分からない。そもそも僕は職種を転々としてきた人間だし、文章を書く以外のことを何も知らない。だからすぐ辞める可能性だってある。でも取り敢えず言えるのは、僕は夢を全力で追い続けた5年間に一切後悔はないということ。自分なりに一生懸命にやって、力及ばずだった。この経験はきっと、次の職種でも活かすことが出来るだろう。

家族と語れば「現実を見るべきだ」と誰もが口を揃えて言うし、ひとたびインターネットで「夢 期限」や「フリーター ○歳」で検索すればどれもが転職サイトを勧めてくる。ただ僕個人の意見としては、一度も夢を追わない人生の方がつまらないと思うのだ。後悔がないところまでやるだけやって売れたらそれで良いし、駄目だったら次に行けば良い。だからこそ人と同じような人生を歩めないと考えて、一度理想の道を進んでみることを僕は全力で応援したい。

夢は破れたが、僕は今後も文章を書き続けるし、音楽を聴くことも止めない。何故ならこれが一番好きなことだから。……この記事を読んでくれている貴方にもきっと、時間を忘れて熱中できる好きなことはあるはず。その『好き』の気持ちは絶対に自分を救ってくれる。どうかそのことだけは忘れないでほしい。

 

amazarashi 『ナモナキヒト』 - YouTube


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