キタガワのブログ

島根県在住。音楽、映画、雑記等。目標はライター。

【ライブレポート】FM802 RADIO CRAZY 2018(一日目)

こんばんは、キタガワです。


今年の年末はインテックス大阪で開催された『レディオクレイジー』……通称レディクレに行ってきました。今回はその当日のレポートになります。ちなみに1日目のタイムテーブルはこちら。

 

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まずは1日目の様子をまとめます。前回のサマソニのときはダラダラ書いた結果1万字を超えてしまったので、今回は前置きは簡潔に済ませて本文へ進みたいと思います。


それではどうぞ。

 

 


ヤバイTシャツ屋さん L-STAGE 12:05~

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演奏が始まってもいないのに早々に入場規制がかけられ、会場の外まで長蛇の列が出来ていたヤバT。


「リハーサルやりまーす!」との一言から雪崩れ込んだ『Tank-top of the world』では、リハの段階にも関わらずモッシュが大発生。会場の温度は一気に上昇し、押しくらまんじゅう状態になっていた。「おいおい大丈夫か?これ本番ヤバいんちゃう?」と心配するこやま(Vo.Gt)だったが、その予言は的中することに。


定時ちょうどに暗転。モニターに大きく『ヤバイTシャツ屋さん』の文字が映し出された瞬間、怒号のような歓声に沸くL-STAGE。「大きい声出しまーす!」というバカっぽさ全開の発言から、もっとバカになれる1曲目『あつまれ!パーティーピーポー』へ。

 


ヤバイTシャツ屋さん - 「あつまれ!パーティーピーポー」Music Video[メジャー版]


ワンマンライブなどでは後半に配置されることが多いこの曲。CD音源より遥かにBPMが上がった「しゃっ!しゃっ!」と「エビバーディ!」の一体感により、フロアは文字通りの灼熱地獄へ突入。会場の外は極寒の気候なわけだが、この場所だけは別。真夏よりも暑い蒸し風呂空間と化していた。


そこからも間髪入れず、次々と激しい楽曲を投下。「かわE」は先日動画サイトにアップされた楽曲でありながら、もう何年間もヤバTのライブで演奏されているような盛り上がりを見せていたし、『無線LANばり便利』での「ワイ!ファイ!」のくだりに至ってはもうベテランの域。


途中のMCではしばた(Vo.Ba)が「どうもすいませんでした」と時代を数年遡った響のネタで笑わせたかと思えば、「照明さん、もっと光をください!」と言いながら、真裏でやっているブルエンを弄ったりとやりたい放題(ちなみにブルエンはこのとき、まさに『もっと光を』を披露していたそう)。


しかしMCが続くにつれグダグダ加減がどんどん増していき、最終的には収集がつかなくなる始末。観客は爆笑しているが、何も知らない人たちからすればあまりにもカオス極まりない光景である。


あまり演奏されないレア曲や最新ラウドロックナンバーを挟み、いよいよラスト2曲となったヤバT。この時点で大方の予想はついていたとは思うのだが、ラストはおなじみ『ヤバみ』と『ハッピーウエディング前ソング』でシメ。「最後やぞ!暴れろー!」というこやまの叫びが上がりきった会場のボルテージに油を注いだのか、まるで死人がでそうなレベルの灼熱ぶり。

 


ヤバイTシャツ屋さん - 「ハッピーウェディング前ソング」Music Video


〈ノリで入籍してみたらええやん きっと二年以内に別れるけど〉


「来年もいい日になりますように」とのMCの後に挟まれた『ハッピーウエディング前ソング』のこの歌詞には笑うしかない。ハッピーすぎる空間でもって大団円……と思いきや、時間が余っているとのことで大阪ならではの『喜志駅周辺なんもない』もドロップ。


持ち時間40分の間に9曲を詰め込み、文字通り完全燃焼したヤバT。「楽しかった」という頭の悪い感想しか出てこないほど、存分に楽しませてもらった。僕は今回が初のヤバTライブだったのだが、毎回ツアーは即日ソールドアウトし、フェスでも最大規模のステージに選ばれているヤバTの現状を見て、ずっと疑問だった。「何でそんなに好かれているんだろう」と。


でもライブを観てわかった。彼らはただ、最大級の楽しい空間を演出しているだけなのだ。ただそれだけ。ただそれだけのことを、類いまれなる幸福感で実現している。それこそが彼らの愛されている理由なのだと実感した。ライブが終わった後、下着までびしょ濡れになった服を見ながら、そう思った。


【ヤバイTシャツ屋さん@レディクレ セトリ】
[リハ]
とりあえず噛む
Tank-top of the world

[本編]
あつまれ!パーティーピーポー
かわE
無線LANばり便利
DANCE ON TANSU
KOKYAKU満足度1位
Universal Serial Bus
ヤバみ
ハッピーウエディング前ソング
喜志駅周辺なんもない

 

あいみょん R-STAGE 14:00~

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2018年はオリコンランキングでも上位に食い込み、紅白歌合戦進出を果たすなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのあいみょん。僕自身彼女の大ファンでありまして、路上ライブ時代に地道に頑張っていた彼女を知っていることもあり、今回のライブを何としても観たかった。


R-STAGEはモニターが左側にひとつしかない、L-STAGEよりもキャパは小さめのステージ。おそらく今年のレディクレにおいては、最も長蛇の列が出来ていた。かなり早く入場したつもりだったのだが、気付けば一番後ろ。ここにいてはステージは豆粒程度にしか見えないのだが、もう前には一歩も進めるスペースがない。仕方なくここで観ることに。


女性比率が遥かに高い大歓声と共に入場。ラフな格好でありながらも、上半身は黄色のセーターなのでかなり目立つ。「こんにちは、あいみょんです」と短い挨拶の後、すうっと息を吸ってスタートしたのは『満月の夜なら』。

 


あいみょん - 満月の夜なら 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】


ミドルテンポな楽曲ではあるが、その内容は男女の性的な関係をディープに表したもの。力強いあいみょんの歌声とバンドアンサンブルがマッチし、会場に思いを届けていく。


続いての『生きていたんだよな』は、死生感を全面に押し出した珠玉のメッセージソング。自殺者とそれを取り巻く社会への対比は、ネット第一主義の現代社会に生きる者に警鐘を鳴らすかのように、心に響く。

 


あいみょん - 生きていたんだよな 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】


〈今ある命を精一杯生きなさいなんて綺麗事だな〉

〈精一杯勇気を振り絞って彼女は空を飛んだ〉


サビの部分ではライブならではの多少のアレンジを挟みつつ、全力で歌いきったあいみょん。個人的ハイライトは間違いなくここで、すすり泣く声もあちこちから聞こえたほど。あいみょんが支持される理由のひとつには歌詞が挙げられることが多いのだが、それを体現するかの如きパフォーマンスだった。


途中のMCではレディクレに出ることができたことの思いを語っていた。かつては小さなステージだったが、今ではメインステージがパンパンの客入り。彼女がこの1年でどれほど成長してきたかがよくわかる。そんな若いシンガーであるあいみょんが、「あの……また会いませんか……?」と照れながら笑った姿は、一生忘れないだろう。


「今年一番咲いてくれた曲」と紹介された最後の曲は『マリーゴールド』。普段のライブであれば「あの青い夏のこと」の部分で彼女が空を見上げる場面があるのだが、今回はそれはなし。その代わりにしっかり前を向いて、全力で歌を届けてくれた。


退場時、彼女は腕を上に上げた状態からひょいっとピックを客席に投げていた。変な部分に落下してしまってジェスチャーで笑いながら謝る仕草だったり、年相応の可愛さは見せつつも、最後は真剣な顔でお辞儀をして去っていった。


数年前に見たような、寒空の下で歌う彼女はもういない。今いるのは大勢の人に支持された、確固たる信念を持つ最強のあいみょんである。今後はさらに素晴らしい景色を見せてくれるに違いない。


【あいみょん @レディクレ セトリ】
[リハ]
ふたりの世界

[本編]
満月の夜なら
生きていたんだよな
今夜このまま
愛を伝えたいだとか
君はロックを聴かない
貴方解剖純愛歌~死ね~
マリーゴールド

 

Suchmos Z-STAGE 15:45~

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続いてはZ-STAGEに移動。今回のフェスでは最もキャパが大きいステージである。このステージの次のアーティストは、紅白歌合戦出場も内定したSuchmosだ。


おそらく集まった観客のお目当ては、大多数が2016年のロックシーンに新たな風を吹かせた『STAY TUNE』を聴くためだったのではないかと思う。そう言いたくなるほどに、あの曲は大ブームを引き起こした。事実集まった観客の中には「STAY TUNE聴いたら移動しようか」というような声も聞こえたし、それは言い過ぎだとしても間違いなくSuchmosで一番盛り上がるのは『STAY TUNE』だったろう。


しかし結論から書くと、今回のライブで『STAY TUNE』はやらなかった。加えてSuchmosのライブで毎回披露された楽曲さえなく、更には未発表の新曲を盛り込むという、とても強気のセットリストであった。40分で5曲……1曲の平均が約8分というCD音源を完全に無視したジャム・セッションと化していたことからも、やはりSuchmosは他のバンドと比べて異質であると認識せざるを得ないステージングであった。


Queenよろしく「エーオ!」と叫んだ後、ギターを掻き毟る甲高い音が響いた。1曲目は紅白歌合戦にも選ばれた曲でもある『VOLT-AGE』。メンバー5人(うちひとりはDJ)の重厚な演奏でもって、会場は一瞬にしてゆらゆらと踊れるダンスフロアとなった。

 


Suchmos 「VOLT-AGE」2018.11.25 Live at YOKOHAMA ARENA


「Heartbeat、By your side……」のリフレインがぐるぐる回る、あまりにもゆったりした滑り出し。加えてCD音源の時点で7分以上ある曲のため、「フェスの会場でこれは大丈夫か?」と思ったりもしたのだが、全くの杞憂だった。むしろ演奏は先へ進むにつれ勢いを増していく。こんなライブは正直観たことがない。言うなれば海外のバンドに近い迫力を感じた。


気だるげなMCの後の『Burn』においては、原曲のカケラもない大胆なアレンジが施された。もはや完全に別物。音源の倍以上はあったと思われるが、静かな中に熱さを秘めたジャム・セッションと化していた。YONCH(Vo)は口笛を吹いたり叫んだり、マイクを手で押さえてノイズを発生させたりと、パーカッション的な部分も担っており、常にビートに体を委ねていた。その官能的な歌声も相まって、異次元にトリップしたようか感覚にも陥る。


そして何といってもラストの『Pacific』について書かざるをえない。こちらも音源ガン無視の長尺で、演奏時間に関しては15分以上はあったのではなかろうか。どんどん重ねられていくコーラスと音像、そして永遠に続くかのような音の空間に、時間が止まったように錯覚する。足元の感覚は消え去り、自分が立っているのかどうかもわからない。これはライブなのか、果たしてそういった異空間なのか。そんなことを考えることも次第に億劫になり、ただただ身を委ねるだけ。


気付けばライブが終わっていた。後に傍にいた友人に対し「すげえ!すげえ!」と捲し立てた覚えがあるのだが、あまりにも非日常空間過ぎて『何が凄いのか』ということすら説明できないため、物凄くやきもきしてしまった。


僕は40分間、何をしてたのだろう。ちょっとこれを体験したらもう普通のライブには戻れない。そう思った。この日一番ヤバいライブは、断トツでSuchmosだった。


【Suchmos@レディクレ セトリ】
VOLT-AGE
YMM
Burn
新曲
Pacific

 

sumika  Z-STAGE 16:55~

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「今年1年で飛躍したバンドは?」と問われれば、僕は真っ先にこのバンドの名前を挙げるだろう。今年は知名度も集客もぐっと増え、ライブのチケットは即売、更には大型フェスであるCDJでもメインステージを張るなど、およそ若手としてはあり得ないレベルで大きくなっている。


sumikaの登場が迫ってくると、次第に会場は人でごった返すように。年齢層はやはり若者が多め。すぐに入場規制がかけられ、前方からは「もっと前に詰めてくださーい!」と係員の声が上がるほど。


リハーサルの段階では、今回メンバーのインフルエンザにより出演キャンセルとなった04 Limited Sazabysの代表曲、『Squall』をサプライズで披露し、大歓声を浴びていた。中には泣き出す観客もおり、かねてより人との繋がりを大切にしているsumikaらしい行動に胸が熱くなった。


本編は普段は終盤に演奏することの多かった『「伝言歌」』からスタート。片岡(Vo.Gt)の「sumikaでーす!」のおなじみの一言から、一瞬にしてハッピーな空間に様変わり。途中からはボーカルを観客に託し、自身はそれをじっくり聞き入る形で進行していた。その一体感たるや!


続く『Lovers』も『ふっかつのじゅもん』も、ほぼ全編に渡って観客も一緒に歌い、sumikaをサポートしていた。その光景を観て片岡も「みんな最高だねえ!」と笑顔が絶えない。正直ここまでハートウォーミングなライブは観たことがない。この場に集まった人たちが一丸となって盛り上げ、楽しんでいるのだ。

 


sumika / Lovers【Music Video】


本音を言うと、僕はsumikaの熱烈なファンではなかった。CDも初期のものしか持っていないし、曲のほとんどは初見であった。しかし今回のライブを観て、sumikaのファンになった。「ツアー行きたい」と心から思ったのだ。


おそらくここに集まったひとたちも、同じようにライブで心掴まれた人が多いのだろうと推測する。それはsumikaが一貫してハッピーな空間を創造しているからに他ならないし、加えて片岡のMCひとつとっても、一切の不純物がない。まっさらな思いで全力の感謝の気持ちを伝えるからこそ、心に届く。その姿に感動し、観客はまたライブに足を運ぶのだろう。


そうしたライブを積み重ね、sumikaは今年1年やってきた。その結果が満員御礼のZ-STAGEなのだ。最終曲『フィクション』の歌詞で言うならば、この先どんな光景を見せてくれるのか、「皆目見当もつかない」。


【sumika@レディクレ セトリ】
[リハ]
Squall(フォーリミカバー)
カルチャーショッカー
1.2.3..4.5.6

[本編]
「伝言歌」
Lovers
ふっかつのじゅもん
ペルソナ・プロムナード
summer vacation
フィクション

 

奥田民生 R-STAGE 17:30~

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続いてはR-STAGEに移動して奥田民生を観ることに。残念ながらZ-STAGEの退場時の混雑により全ては観られなかったが、奥田民生の魅力を感じるには十二分な時間だった。


会場につくともう数曲は終了しており、『サケとブルース』からのスタート。かねてより『奥田民生=適当』といった謎の情報は得ていたのだが、実際目の当たりにすると予想を遥かに超えた適当具合に笑ってしまう。


観客に歌わせようとするものの途中で面倒くさくなって自分で歌ったり、紹介をすっとばして曲に入り、後から思い出したように「あっ、サケとブルース!」と言ったり、合間にウイスキーを飲んだり……。僕の中で奥田民生と言えば超ベテランで神のような存在なのだが、そこにはベテラン感ほぼなしの『歌えるおっさん』がいた。かと思いきや「大阪ぁー!」と絶叫して感動させたりもするので、片時も目が離せない。何だこれ。

 


奥田民生 『さすらい』


「来年は100周年のコミックバンド(ユニコーン)が忙しくなるんで……」とこれまたふざけたMCの後、ラストは『さすらい』。民生は次第に酔いが回ってきたのか、何だかふわふわとした佇まい。Bメロの最中(本来は歌う箇所)にも関わらずウイスキーをチビチビ飲みだしてゲップして歌えなくなったりと、もうやりたい放題。しかし笑いに包まれながらも、最後にはしっかり盛り上げてくれたのはさすがベテランというか。


キメのアウトロではドラムのジャーン!という音と民生のジャンプが完全にズレ、首を傾げながら「あっ……うん……良いお年をー!」と笑う微妙~な終わり。格好よさの中に笑いを敷き詰めた最高のライブであった。


【奥田民生@レディクレ セトリ】
イージュー★ライダー
ギブミークッキー
エンジン
サケとブルース
御免ライダー
最強のこれから
さすらい

 

フジファブリック R-STAGE 18:40~

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真裏ではクリープハイプが『栞』で最高潮の盛り上がりを見せ、片やL-STAGEではMONOEYESが猛然とした演奏でオーディエンスを沸かせる中、ここR-STAGEのフジファブリックはあくまでアットホームな空気感。2019年でデビュー15周年を迎える彼ららしく、フラっとリハーサルで『Water Lily Flower』をプレイし、すぐさまハケた。この余裕は一体何だろう。


今回のフジファブは前半に過去の代表曲、そして後半には最新曲+新曲という15年の活動の集大成とも言うべきセットリスト。前半の『若者のすべて』では、「きっとね いないよな」「会ったら言えるかな」という、まるで志村正彦に向けて歌ったかのような歌詞が胸を打ち、『虹』ではおなじみのソロパートでもってボルテージを上げていく。

 


フジファブリック (Fujifabric) - 虹(Niji)


この流れは過去のフジファブリックを知っている年代にとっては涙腺を緩ませるもので、どうしても数年前のクリスマスに逝去したボーカル、志村正彦を思い返してしまう。『虹』のソロパートなんかは特にそうで「志村が各自のソロを仕切ってたなあ」とか、 「アドリブパートで笑わせてたなあ」と思い出すのだ。僕同様に感慨深い気持ちを覚える観客は多かったようで、涙を流す人も見られた。


J SPORTSのテーマソングである『電光石火』披露後は「2019年は電光石火の如く駆け抜けたいと思います!」との山内(Vo.Gt)のMCから、新曲『東京』。「一生懸命歌います」と歌った『手紙』で大団円。


実は僕は志村が亡くなった後、フジファブリックをまともに聴けないでいた。それはどうしても志村の歌声がフラッシュバックしてくるからだ。しかし今回のライブを観て思った。彼らは前を向いているのだと。メンバー紹介の際も志村の名前は呼ばなかったし、かつてのように志村のマイクスタンドを生前の位置に固定してライブをしたわけでもなかった。


僕もくよくよしてる場合じゃないなと思った。元気と勇気を貰えるライブであった。ありがとうフジファブリック。


【フジファブリック@レディクレ セトリ】
[リハ]
Water Lily Flower

[本編]
若者のすべて

電光石火
東京(新曲)
手紙

 

くるり R-STAGE 19:50~

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レディクレ初日、ラストは悩んだ末にくるりに決定。おそらくは今回のフェスで1、2を争う大御所クラス。結成21年目を迎え、どのようなライブを見せてくれるのか。大いに期待が高まる。


しかしリハーサルの時点でぎょっとした。やけに人数が多いのだ。いち、にい、さん……なんと8人もいる。そう。正式メンバーは3人なのにも関わらず、今回のくるりは総勢8人の大所帯。リハーサルの『ブレーメン』の時点で迫力が段違い。ギターとベース、ドラムに加えてキーボードとトランペットなどなど……。この重厚なサウンドがいっぺんに聴こえるものだから、鼓膜にズドンと響いてくる。今回のくるり、ヤバいぞ。


さて、今回のライブでは先日リリースされたニューアルバム『ソングライン』からの選曲が大半を占め、加えてそれ以前の2枚から1曲づつという、21年のキャリアの中でも最新のモードを存分に見せ付けるライブとなった。


最新の『ソングライン』では昔の歌メロ重視の作りに回帰したこともあり、ゆったりゆらゆら楽しめる曲ばかり。しかし「上海蟹たべたい あなたと食べたいよ」と歌う謎のラップ曲『琥珀色の街、上海蟹の朝』や、最新アルバムの問題作である『Tokyo OP』の転調を多用したカオスな音像が時折挟まれるので、油断ならない。

 


くるり - 琥珀色の街、上海蟹の朝 / Quruli - Amber Colored City, The Morning of The Shanghai Crab (Japanese ver.)


MCでは岸田(Vo.Gt)が、とても丁寧に今年一年の感謝を伝える。そして本来であれば同じ時間帯にトリを務めていたはずが、インフルエンザによりキャンセルとなった04 Limited Sazabysのファンに対してもコメントを投げかけていた。歳を重ねた岸田だからこそのコメントは、心に訴えかけるものがある。


「最後にLiberty & Gravityという曲を聴いてください」というわけで、ラストは『Liberty & Gravity』。こちらもカオス極まりない曲ではあるのだが、「ヨイショッ!」「ガッテンダ!」のポイントは観客が一斉に腕を挙げるほどに、既にライブの重要なアンセムとして確立していた印象を受けた。


「よいお年を!」と一言発し、退場したくるり。もちろん観客はアンコールを要求。ここまで最新楽曲を惜しみ無く披露したくるりである。次はおそらく往年のキラーチューンが待っているはず。観客の手拍子にも力が入る。


厳かに再入場したくるり。「今年もどうもありがとうございました。それでは、ロックンロールという曲を……」と言った瞬間の観客の歓声は物凄かった。


というわけで正真正銘の最後の曲は、くるりおなじみのキラーチューンである『ロックンロール』。本来もロック色強めの楽曲ではあるが、終盤にかけて次第に演奏に熱を帯びていく。気付けば大音量のジャム・セッションに転じており、岸田は最前で指揮者のように演奏をコントロールしていた。

 


くるり - ロックンロール


会場全体に轟くような爆音を奏で、岸田は再び「よいお年を!」と言って去っていった。お見事。おそらくZ-STAGEでは[ALEXANDROS]が壮絶なライブをしていたのだろうと思うし、何なら今の若者はくるりを好んで聴かないかもしれない。しかし僕はそんな人たちに向けて「おいみんな、こっちも凄かったんだぞ~」と言いたくなってしまった。


【くるり@レディクレ セトリ】
[リハ]
ブレーメン

[本編]
その線は水平線
琥珀色の街、上海蟹の朝
Tokyo OP
ソングライン
Liberty & Gravity

[アンコール]
ロックンロール

 


さて、1日目のライブレポートは以上である。次回は2日目。お楽しみに。

・2日目のライブレポートはこちら