キタガワのブログ

島根県在住。極力誰とも関わりませんので悪しからず。目標は音楽ライターであり、ブロガーではありません。

個人的音楽アルバムランキング2017[10位~6位]

映画館で映画観るたびに映画泥棒が逮捕されているが、軽く10回は再犯している計算になるので、もし裁判したら情状酌量の余地無しで懲役20年くらいか。

 

 

続きです!

 

 


10位
WAVES/Yogee New Waves

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波に乗りどこまでも行け、ヨギー!


今、日本の音楽シーンが変わりつつある。

BPMを上げて、キャッチーなメロディーが続き、サビで大爆発……。日本の若手バンドが売れるための必須項目がこれだ。そのため、スローテンポな楽曲やシティポップの曲は、盛り上がり前提の夏フェスの観点からか、はたまた若者の音楽離れからか、敬遠されていた。

しかし、2016年から流れが少し変わってきた。きっかけはSuchmos『STAY TUNE』の大ヒットだろう。ここから、一貫してスローテンポを貫き外国のエッセンスを詰め込んだ、比較的異端とされてきたnever young beach、Nulbarich、MONO NO AWAREなどの若手バンドが、次々とシーンに進出した。

その中の1組が、Yogee New Wavesである。

スペースシャワーTVのパワープッシュに選ばれた『Climax Night』のヒットから、一気に知名度を上げたヨギー。今年発売のアルバム『WAVES』では、恐ろしい変化を遂げている。

前作『PARAISO』はリラクゼーションミュージックのような、聞き流すことも可能な音楽性だった。だが今作は、決して聞き流すことができない。勝手に体が動き出す、ロック色強めの作風に仕上がっているからだ。

中でもイチオシは『World is Mine』。はっきりと分かるレベルの転調が使われているのも驚きだが、2本のギターが主張し合うロックも、このバンドにしては珍しい。「街を背に走るシトロエンに乗って この街をさらってゆきましょう」と語る角舘健悟(Vo.Gt)、絶好調である。

その他にもバンド史上最高BPM『Dive Into the Honeytime』、真夏のフェスにピッタリの『Fantasic Show』など、名曲揃い。

今年遂にメジャーデビューを果たしたヨギー、波に乗った今がチャンスだ。音楽シーンを引っ掻き回してもらいたい。


Yogee New Waves / World is Mine(Official MV)


Yogee New Waves / Like Sixteen Candles(Official MV)

 


9位
As You Were/Liam Gallagher

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暴君、完全復活!ロックは死んだ?大丈夫、まだリアムがいる。


とある歌手の、初のアルバムが発売される。ただこれだけのありふれたニュースで、こんなにも心踊ったことはないと断言できる。

言わずと知れたoasisのボーカリストである弟リアム・ギャラガーと、ソングライティングを担う兄ノエル・ギャラガー。二人の天才(暴君)の世紀の大ゲンカにより、バンドが解散したのは2009年のこと。

月日は流れ、ノエルは新バンド『ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライングバーズ』を結成。自身がボーカルとなり、精力的に活動を行っていた。

そして、ファンはこう思うのである。

「え?リアムは何やってんの?」と。

実際、リアムは解散してからの空白期間が長かった。相変わらず世間に対してボロクソに批判し、話題には事欠かなかったわけだが、楽曲を制作しているという情報は一切なかった。

だが2017年、突如アルバム発売が決定したわけだ。

奇しくも今年は、ノエル3枚目のフルアルバム、そしてリアム初のアルバムが同時期に発売されるという、oasisファンにとっての大事件が起きてしまった。

で、今回のアルバムランキング、僕としてはリアムを推したいところなのだ(ノエルのアルバムも最高だったが……)。

〈俺を見ろ 生きる奇跡だ("You Better Run")和訳〉

〈これだけは分かってくれ 俺の時代が来たんだ("All My People/All Mankind")和訳〉

自分大好き人間のリアムらしい歌詞に、まずホッとする。

そして曲。最高のロックンロールなのだ。実はリアム自身が1から10まで作ったわけではない。楽曲提供された曲も多いわけだが。シンプルに鳴らされるロックは口ずさみやすく、しかも何故かoasisらしさも見てとれる(こんなことを言うとリアムにキレられそうだが)。今作ではっきりと宣言した。リアム、完全復活であると。

だがやはり、ファンとしてはoasisの再結成を願っている。が、Twitterを見たところ、前と変わらずリプライでお互いをディスったり、「俺が一番だ!」、「何だと?俺が一番だ」みたいなことを延々と繰り広げていた。

えーっと……まだ再結成、無理みたい。

youtu.be

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8位
地方都市のメメント・モリ/amazarashi

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もしも歌詞に心撃ち抜かれたなら、amazarashiの一生のファンになる。


12月13日、発売日初日に初回限定盤を購入。急いで聴きまくり、アルバムランキングに滑り込みでギリギリ間に合ったamazarashi。

amazarashiに関しては、ツイッターを見ている方はご存知の通り、僕はガチガチのファンクラブ会員なので、贔屓目になっているかもしれない。

閑話休題

今作で4枚目のフルアルバムとなる。タイトルは『地方都市のメメント・モリ』。メメント・モリとは「自分がいつか死ぬことを忘れてはならない」という意味だそうだ。要は、秋田ひろむ(Vo.Gt)の故郷、青森県に焦点を当てた作品になっている。

散弾銃のように言葉を吐き出しまくるポエトリー・リーディング、『ワードプロセッサー』からの衝撃的なスタート。

かつての叙情的表現は控えめに、ストレートな言葉で思いを伝える曲が多くなっているのが特徴か。

〈死ぬ気で頑張れ 死なない為に 言い過ぎだって言うな もはや現実は過酷だ なりそこなった自分と 理想の成れの果てで 実現したこの自分を捨てることなかれ("フィロソフィー")〉

〈夢、希望も恨み辛みも 「君に会いたい」も「くたばれ」も 詰め込んだ火炎瓶で 世界ざまあみろ 空洞空洞 みんな死んだ焼野原で めでたしめでたしで終わり("空洞空洞")〉

〈もしも僕が生まれ変われるなら もう1度だけ僕をやってみる 失敗も後悔もしないように でもそれは果たして僕なんだろうか("たられば")〉

ネガティブな自分を痛めつけるように、ポジティブな歌詞を絞り出すかの如く紡ぐ秋田ひろむ。

曲を聴くと自然と涙が溢れるのは、僕が熱烈なファンだからなのか、はたまた。

ちなみに『僕のヒーローアカデミア』OP曲の『空に歌えば』、そして『たられば』に関しては、僕のブログで4000文字に渡って思いの丈を吐き出しているので、それを見ていただければと思う。

 

kitagawanoblog.hatenablog.com

 

amazarashi、まだまだ化けるぞ。

youtu.be

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7位
青春のエキサイトメント/あいみょん

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現実はこんなにも絶望的で、美しい。


「あなたの両目をくりぬいて 私のポッケに入れたなら あなたの最後の記憶は私であるはずよね?」と、前作のリード曲で彼女は歌っている。

両手を切り落とし、心臓を抉り取り、唇を縫い付け……。それでも付き合わない人には「死ねー!」と絶叫する。ちなみにこれがサビだ。

最終的に語る言葉は「私はどこかおかしいですか?」。狂気の塊のような歌詞の羅列が続く。

この超過激な恋愛ソング『貴方解剖純恋歌~死ね~』から1年半。メジャーデビューを果たした22歳の才能は、留まることを知らない。

今作のタイトルは『青春のエキサイトメント』。CDジャケットは、日用品の数々が真っ赤な色に彩られている。ヤバい予感しかしない。

特筆すべきは、リード曲『生きていたんだよな』だ。

少年少女の自殺と、それを是としない社会の在り方に鋭く斬り込む、会心の一撃

とにかく聴いてみてほしい。この曲で心を抉られるような感覚に陥った人こそ、アルバムはハマるはずだ。

逆に「うわ何これグロいだけじゃん」と感じる人には、絶対にこのアルバムはハマらない。三代目J Soul Brothersとかを聴いとけ。

恋愛を主なテーマとしつつも、徹底して歌われているのは『どうあっても目をそらせないリアル』である。

①憧れのロックスター、②歌手、③男性の現在=①死亡、②メジャーを辞めた、③ブタ箱の中……。リアルを突きつける『憧れてきたんだ』あり。

岩に齧りついても生きることを推奨するあいみょん的応援ソング『いつまでも』あり。

そして『漂白』で、希望に満ちた未来を歌って、アルバムは終わる。

誰かを励ますアルバムでは決してない。メンヘラの音楽と言われても仕方がないだろうと思う。

だが、こんな歌手がいてもいいじゃないか。いや、いないとダメだ。特に今のクソみたいな世の中には。

一体、どんな人生を送ってきたのだろう。あいみょんは。


あいみょん - 生きていたんだよな 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】


あいみょん - 君はロックを聴かない 【OFFICIAL MUSIC VIDEO】


6位
集団行動/集団行動

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音楽業界は真部脩一の才能に嫉妬せよ。


突如現れた無名のダークホース、集団行動。

まずは一曲目『ホーミング・ユー』を聴いてもらいたい。なんとなく、既視感を感じるはず。

それでもダメなら2曲、3曲と聴いてほしい。『東京ミシュラン24時』を聴く頃には、頭の中にひとつのバンドが浮かぶはずだ。

そう。相対性理論である。

とある雑誌では「全てのロックバンドは相対性理論前と後に分けられる」とまで言わしめた。その中心人物であった、真部脩一が作詞作曲を担当している。

〈互い違いにしてやるよ 永い誓いにしてやるよ("ぐるぐる巻き")〉

〈真夜中タクシーに乗って 爆心地まで("バックシート・フェアウェル")〉

など、キラーフレーズの宝庫。

意味が分かるような分からないような、摩訶不思議な歌詞を、誰でも口ずさめるメロディーにのせるのは、さすが真部マジック。

相対性理論やくしまるえつこという神がかり的なボーカルが存在したが、集団行動のボーカルはまさかのミスiDのファイナリストを起用。しかも音楽には全く興味のなかった23歳というから驚きだ。

……と言っても、正直まだ認知度は低い。メンバーは未だ募集中だし、若手バンドの1枚目にありがちな、初期衝動的な部分がはっきりとうかがえる。

しかし、だ。この1stミニアルバムの荒削りな部分が良いのだ。断言してもいい。2018年。アニメタイアップ、爆発的PV再生数……。集団行動を取り巻く環境は、絶対に変わる。

それまではこのアルバムで我慢。今後はまだ見ぬ景色へ、ファンのみんなを集団で連れていってくれるだろうから。

 


集団行動 - ホーミング・ユー


集団行動 - バックシート・フェアウェル

 

次はいよいよトップ5!頑張って書きます!