まず、経緯を書きます。
4月8日(日)に行われたライブ『LiVE is Smile Always~FUN & FANFARE~』終了後。歌詞を間違えた、ひどい客がいた、LiSAがぶち切れて客を退場させた、との情報がツイッターで散見されました。
今回はこの件について、僕の個人的な見解を述べたいと思います(以前、水戸のWANIMA問題の際も同様のことを書きましたが)。
僕は、LiSAサイドには全く責任はないと考えています。
悪いのは問題を起こした客、それだけ。LiSAを叩いたり晒したりすることは全くのお門違いであると断言します。問題をひとつずつ取り上げながら、書いていきたいと思います。
まず、LiSAが歌詞を飛ばしたことについて。
今回のライブは、FCサイト『リサラボっ。』http://k.lxixsxa.com/ にて、セットリストを事前にアンケート。必然的に、キラーチューンや有名な楽曲は減り、まさに『本気のファン向け』なセットリストとなりました。
加えて『次に歌う曲がランダムで選曲される』といったルーレット方式も、非常にトリッキー、かつ面白い試みでした。
その結果歌詞を飛ばしたとして。「何の問題があるのだろう?」と思います。『歌手なら覚えて当然』という意見もわかります。ですが、そのミスも全部含めて「今日しかないライブの思い出になった」との見方が何故できないのか。
次に、ひどい客がいた点。これが今回、最も問題視されるべき部分です。
前述した歌詞のミスに関しても、MCに関しても。心にもない発言するなどの迷惑行為を繰り返し、結果的に退場となったとのことですが。
これに関しては『論外』です。客と呼ぶのもおこがましい。
どうも話を聴く限り、集団である、最前列であったという情報から、大勢で人を掻き分けながら、グイグイと最前列まで行ったのでしょう。指定席ならいざ知らず、ライブハウスではそれができますから。
そもそも、LiSAの公式サイトではライブに関する注意喚起が『来場予定のお客様は必ず目を通すように』との文言を添えて掲載されています。
今回のような退場措置についても名言しています。よって、LiSAサイドはマニュアルに沿って適切な対応をしただけ。この判断は正しく、何も文句のいわれはありません。
もしこの判断を下さなかったらどうなっていたか。2時間のライブの間、暴言を吐き続け、迷惑行為を繰り返していたことでしょう。それを見て周囲の観客は、そしてLiSA自身はどう思うでしょうか。神経をすり減らしながら、最終的には「今日のライブは最悪だった」という感想に上書きされるのではないでしょうか。
次に、LiSAがぶち切れたというツイートに関して。
「そら誰でもキレますわ」という一言で終わる話ではありますが、もう少し語ります。
今回のライブは、普段LiSAが軸としているホールであったり、各種イベントのライブとは異なり、会場はライブハウス。LiSAにとってはライブ環境は大きく変わり、更には普段やらないセットリストも相まって、大変なプレッシャーだったと思います。
そこで迎えた豊洲ライブ。「みんなに楽しんでもらいたい」という強い理想が、僅か1%の観客によって壊されようとしていたのです。
アーティストもひとりの人間。喜怒哀楽があって然るべきです。いろいろな悩みがあるでしょう。それらを内包しながらも人前では笑顔であることに努め、『みんなの望むLiSA像』を描いてきたLiSAの『怒』の部分を表に出させてしまったことは、LiSA自身、悔しかったでしょう。
2、3曲歌えなかった場面もあったと言います。退場された観客の罪は重い。まさに『罪人』と呼ぶにふさわしいのではないでしょうか。
以上で今回の騒動に関する僕の意見は終わりますが、ひとつ伝えたいことがあります。
それは、『ファンの行動を観て、アーティスト側はどう思うのか?』ということを、常に考えていてほしいということです。
何かあったとき、アーティスト側は何もできません。ファンを信じることしか。
僕の友人は言いました。『LiSAは好きだけどLiSAのファンは嫌い』と。要はそのような固定概念で見られることが今の時代、何よりも怖いのです。
『LiSAは歌詞を間違えるらしい』
『LiSAのファンってひどいんだってね』
『LiSA、ライブ中に怒るんだって』
そのようなイメージがついてしまった瞬間、人は終わりです。不倫した歌手、事故を起こした芸能人、容疑者となった野球選手……。今までと同じ感覚で見れますか?
僕は、LiSAにはそうなってほしくないのです。
僕の個人的や話になりますが、昨年、島根県から、遠く離れた東京へと向かい、初めてLiSAのライブを観ました。
そこには心の底から楽しそうに、底抜けの笑顔で歌うLiSAがいました。僕はライブを観ながら、彼女が愛される理由がわかった気がしたのです。LiSAには、そのままでいてほしい。
今回の一件は、かなりの打撃になったと思います。
今後LiSAは、イメージを払拭しようと奔走するでしょう。さらに良いライブ作りを模索するでしょう。僕たちができるのは、優しく見守り、応援すること。それだけです。
そうすればLiSAは、また見たことのない景色と最高の楽曲で、ファンを楽しませてくれるはずだから。
※今回のブログに関して、嫌悪感を抱かれた方がおられましたら、心よりお詫び申し上げます。