キタガワのブログ

島根県在住のフリーライター。ロッキン、Real Sound、KAI-YOU.net、uzurea.netなどに寄稿。ご依頼はプロフィール欄『このブログについて』よりお願い致します。

【記事寄稿のお知らせ】アニメのテーマ曲を語ろう! 2023年春アニメ編 

uzurea.net様に、春アニメのテーマ曲記事を寄稿しました。

あまり知られていないことですが、アニメタイアップは、基本的にはアニメ会社がアーティストにオファーして、そこからアーティスト側が何曲か送ってきたものを選別、そこから一番雰囲気に合ったものを採用する……という形で選考されることが多いです。最近では『映画SLAM DUNK』の映画に起用された10-FEETが10曲以上送って、最終的に“第ゼロ感”だけが通った話が知られていますが、要はアーティスト側はタイアップを受けたからには、絶対に『アニメに寄り添った渾身の1曲』を生み出す必要があるわけで。

ちなみにこれはアニメだけではなく、ドラマや映画でも同じで。例えば数年前に発表された曲が、新作ドラマの曲として使われることってないですよね。それと同じで、アーティスト側は「絶対に◯◯さんの◯◯って曲でお願いします!」という制作者サイド(主に原作者)からの要望がない限りは、完全新曲を作る流れです。

『【推しの子】』YOASOBI/“アイドル”
『僕の心のヤバイやつ』ヨルシカ/“斜陽”
『地獄楽』millennium parade × 椎名林檎/“W●RK”
『マイホームヒーロー』藤川千愛/“愛の歌“
『江戸前エルフ』Cody・Lee (李)/”おどる ひかり』

今回は上記の5曲について書きましたが、その物語との親和性を一番重視して選んだつもりです。【推しの子】を例に挙げると、この物語って一見アイドルがキラキラしてるように思えるんですが、実際は超ドロドロした話なんですよね。推してたアイドルが実は子供を宿してて、それでもファンの前で「みんな大好きだよー!」って猫被ってるっていう。で、今この曲がめちゃくちゃバズってるのはご存知の通りなんですが、全部聴いたら鬱モードの場面も多くて。でもこれって「原作を知ってなければ分からないかもなあ」とも思うんです。マジで《究極のアイドルー♪》って何も知らずに歌ってる人たちに、このアニメ観せたら卒倒するんじゃなかろうか……。

他にも“斜陽”は、本当は好きな人を『太陽』だと思いたいけどネガティブだから『斜陽』で表現してたりとか。娘を守るために彼氏を殺した親の行為を『愛』と表現した“愛の歌”とか……。逆にすっごく笑える話なんだけど、たまに感じる「この楽しさってこの場所があるからだよなあ」とハッとする“おどる ひかり”とか。いろいろなことを考えながら書きました。

編集の過程でカットされてる部分もありますけど、特に歌詞と物語との関係性を汲み取って、じっくり読んでもらえればと思います。書いててとても楽しかったです。またやりたいです、夏アニメバージョンとか。

アニメのテーマ曲を語ろう 2023年春アニメ編 『アイドル』、『斜陽』、『W●RK』、『愛の歌』、『おどる ひかり』 - uzurea.net