こんばんは、キタガワです。
Nintendo Switchにてダンガンロンパの新作、遂にリリース。正式には完全新作と言う訳ではなく、名称としては『ダンガンロンパ トリロジーパック+ ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿』で、これまでのダンガンロンパの外伝を除いた3作品が網羅的に楽しめるお得な1作となっている。正直PSP〜PS4で発売されたこれらの作品を今別々に購入しようと思えば1万円以上は固いし、個人的にもこれまでにプレイしてきたゲームの中でも指折りの神ゲー作品(というよりこのゲームが人生を変えてしまったレベル)なのでこの機会に是非ともプレイしてもらいたいと願うのだが、全ての作品のプレイを大前提とした上での最高のファンディスクこそ、タイトルにもある『ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿』だ。
ダンガンロンパと言えば大勢の『超高校級(超高校級のプログラマー・超高校級の格闘家等)』の才能を持つ高校生たちがモノクマ(CV:大山のぶ代 or TARAKO)に実質的に監禁され、そこから外へ出るためには他の生徒を殺害するしかない状況に陥れられ、その都度予想もつかないトリックが展開、そして何よりもこれまでのストーリーで大好きになったキャラクターが被害者と犯人になってしまうという稀有なAVG。詳しいネタバレは避けるが、これらの1章1章のストーリーがとてつもなく精神を抉るものであるのは言うまでもなく、推しが死ぬたびに精神を病んでしまう見事な怪作(なお『ダンガンロンパ』初期作については現在アニメがYouTubeにて期間限定で全話公開中なので、手っ取り早く4話周辺まで鑑賞すれば、今作がどれほど悪魔的な名作なのかはざっくりとだが把握できる)。
祝10周年!『ダンガンロンパ』後編 - YouTube
翻って『ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿』はコロシアイが起きなかった場合の世界線を描く完全なるifストーリーで、歴代ダンガンロンパキャラクター勢揃いのほのぼのとした空間が全体を覆い尽くしている。取り分け電源を点けてから数分間は盛大な前フリに使われているが、次々と展開する同じ筋肉系キャラクターの会話や、はたまた暴言キャラと虚弱キャラのぶつかり合いなど本編では絶対にあり得なかったキャラクター同士の邂逅は、きっとダンガンロンパファンは新鮮に見ることだろう。それでいて各キャラの特徴も上手くシナリオに組み込んでおり例えばお嬢様キャラのセレスが何かと直射日光を気にしたり、ドMキャラの花村がおしおきを所望したり、更には本編の加害者が被害者と普通に雑談していたりと極めて面白く、目が離せない会話のオンパレードである。
なお今回の話は『超高校級の生徒たちが南国のバーチャル空間で1カ月半肉体を鍛えて過ごそう』という本編のミステリー要素ガン無視な代物で、取り敢えずの目標として『キボウのカケラを集めてね。ちなみにダメだったら永久に閉じ込められるよ』との流れは一応あるにはあれど、ゲームオーバーになることは100%ないので終始ほんわかムード。ただ、本編ではほぼ間違いなく1章あたり2人は死ぬ計算で、なおかつ推しがとてつもなく早い段階で退場してしまい絶望した人も少なくないダンガンロンパらしく、愛するキャラクターが血も流さず生き生きと動き回る様子は感動もの。
そして特筆すべきはやはり水着イベントを主軸とした新規の立ち絵。超高校級の風紀委員の石丸が体育系海パンツだったりとそれぞれの水着の柄の『らしさ』に目を凝らすのはもちろん、これも何度も言うように序盤で死亡したキャラクターはその後当然ながら一切シナリオには干渉しなかったし、そもそもシナリオの都合上お色気イベントも少なかった(閉じ込められた密室空間なので)訳で、思い入れのあるキャラクターに関しては特にいろいろと感慨深い気持ちに。
正直某任天堂のパーティゲームのような単調なゲーム性には若干粗はある。しかしながらそれらを上回るキャラクター愛が全てを凌駕する稀有な1作が『ハッピーダンガンロンパS 超高校級の南国サイコロ合宿』なのではと思う。おそらくは全キャラクター開放にはかなりの時間を要するだろうが、少なくとも大好きなキャラクターが楽しげにはしゃぐ姿だけは何としても鑑賞しなければならないと決意を込めながら、コントローラーを握るダンガンロンパユーザーたち。……さあ。あなたの一番好きなキャラクターは、誰ですか?
(※画像はNintendo Switch内のシェア機能を利用)
Nintendo Switch『ダンガンロンパ トリロジーパック + ハッピーダンガンロンパS』紹介トレーラー - YouTube