キタガワのブログ

島根県在住。音楽ライター。執筆依頼は適当な記事へのコメントでお寄せください。

[前編]メンバーの中に有名俳優がいるバンド10選

こんばんは、キタガワです。


最近朝ドラを観る機会が多く、毎日のように鑑賞している。面白いか面白くないかは別にして、ショボついた目を覚ます意味では最高の番組である。


その中で、僕がカッと目を見開く場面がある。それは知っているバンドのメンバーが出演した瞬間だ。


僕はきってのバンド好きである。そのため『メンバーが俳優をやっているらしい』という情報はもちろん頭に入っていた。だが実際にテレビ目の当たりにすると、その興奮は凄まじいものがある。ボケーっと観ている父母の肩を揺すりながら『ほら!ハマケン出てる!サケロックの!ほら!』と語ったり、『○○っていうバンドのメンバーでね……』といった話を矢継ぎ早に捲し立ててしまったことは、一度や二度ではない。


しかし熱狂的なロックバンドファンというのは、実際は少数派である。僕の興奮とは対照的に、父母は「そう」と知らん顔。俳優の根底にあるロックバンド然とした表情には一切興味がない様子だ。


バラエティー番組で出演した際にも「あ!朝ドラの人だ!」と認識する始末。あなたたちにとっては『俳優』だろうが、僕にとっては俳優ではない。バンドマンなのだ。


そしておそらく、世間一般の認識も父母と同様なのだろうと思う。金子ノブアキは俳優。阿部サダヲも俳優。峯田和伸も俳優……。バンドマンとしての彼らを知っているのは、日本国民の中でもほんの一握りだろう。


……というわけで、今回のテーマは『メンバーの中に俳優がいるバンド』である。当ブログは普段音楽関係を多く扱っているため、この場では俳優としての点ではなく、加入しているバンドに焦点を当てて紹介していきたい。このブログでもって、俳優の違う一面を知る良いきっかけとなれば幸いである。


ちなみに思い付く限りの俳優を列挙した結果、当初の予定よりも多くなってしまった。よって前後編に分けて紹介することとする。今回は前編。

 

 

SAKEROCK

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インストゥルメンタルではあるものの、同ジャンルのバンドマンに多大なリスペクトを与えたバンド。個々の活動が本格化する中、「活動する意味が分からなくなった」ことを理由に、2015年に解散を発表。現在もテレビ番組やCM等で楽曲が使われることも多いため、知らず知らずのうちに彼らの楽曲に触れている人も多いのでは。


『俳優』という括りで言うならば、突出して星野源と浜野謙太の2名が有名。星野源は言わずもがなで、日本を代表する俳優のひとりに名を連ねている。片やハマケンも朝ドラ『まんぷく』の主要キャラを演じたことから、知名度が爆発的に上昇。今ではCMやバラエティー番組への出演など、目覚ましい活躍を続けている。


SAKEROCKの魅力は、日常に寄り添うサウンドだ。特にマリンバの存在感は強く、まるで星野源のファーストアルバム『くせのうた』をインストで表現したような空気感。決して行き過ぎないその楽曲は、極限まで緩い雰囲気でもって染み渡る。


ちなみに最後のアルバムは『SAYONARA』というタイトルを冠している。あっさりとした幕切れにも思えるが、ラストアルバムとして気負いした感覚は全くない。むしろ今まで以上にマイペースに進行していたのが印象的だった。最期までSAKEROCKらしさを貫いた解散。とても格好良かった。

 


SAKEROCK / SAYONARA 【Music Video】

 

 

RIZE

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世界的ギタリスト・Charの息子であるボーカルのJESSE、歌手・金子マリの息子であるKenKen。そしてKenKenの実兄であり、俳優としても活躍する金子ノブアキ。とんでもないDNAを有する3人組ミクスチャーロックバンドである。


金子ノブアキと言えば朝ドラ『おひさま』やサスペンスドラマ、映画の主演を務めるなど、イケメン俳優のひとりとして知られている。


しかし「金子ノブアキって俳優でしょ?」という色眼鏡でRIZEのサウンドを聴くと、ぶったまげること請け合い。全体重をかけて振り下ろす打撃音は鼓膜を震わせ、手数も多い。あまり知られていないが、金子は俳優歴よりも圧倒的にバンド歴の方が長い。


JESSEのインパクト大のライムとバカテクなリズム隊は必見。その激しいサウンドで、Dragon Ashやマキシマム ザ ホルモンらと共に日本のハードロックシーンを牽引してきた存在だ。結成20年目を迎え、今のRIZEは脂が乗り切った最高の状態と言える。今後も各地のロックフェスを荒らし回る存在となるだろう。

 


RIZE - ピンク スパイダー

 

 

2

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高校時代、幼馴染と共に結成したバンドThe SALOVERS(ザ・サラバーズ)は、2015年に無期限活動休止となった。そして次なる居場所として古舘佑太郎が立ち上げたバンド。それが2(ツー)である。


元々バンドと平行して俳優業も行っていたが、精力的に活動していたわけではなく、あくまでも副業扱いだった。しかし朝ドラ『ひよっこ』に出演したことにより知名度が上昇。2019年には主演作品の公開も予定されており、更なるイメージアップに繋がりそうだ。


『2』というバンド名は映画で言う2作目……つまりバンドのセカンドストーリーをイメージして命名された。よって2ではThe SALOVERS時代の性急なサウンドに加え、バラード楽曲やミドルテンポな楽曲など、より広い視野で音楽と向き合った実験的楽曲も多くなっている。


4月にはニューアルバム『生と詩』のリリースと、全国ツアーも決定。The SALOVERS時代から考えると古舘のバンド歴は長いが、2はまだまだ若手バンド。今後はますますキャパを大きくしながら、新規のファンと歩んでいくのだろう。初期衝動は続く。

 


2 - ケプラー (Official Music Video)

 

 

RADWIWPS

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『君の名は。』の大ヒットによって一躍時の人となったRADWIWPS。そのフロントマンとして知られるのが、野田洋次郎である。彼は、映画上映の約1年前に映画の主演を務めていた経験がある。


まともに筆を持つことさえできなかった時期の手塚治虫が、最期の構想として着手しようとしていた作品。それこそが野田が主演を務めた『トイレのピエタ』という作品だ。手塚は直後に死去したため原作通りとはいかなかったが、ひとつのオリジナルストーリーとして完成させた。


野田が演じるのは、余命宣告された男という重要な役どころ。野田はRADWIWPSのメインソングライティングを担当している人物だが、野田が描く歌詞もある種鬱屈した人生を送る人間が、俯瞰視点で世間を切り取るものばかり。こう考えると、野田の起用は大きな意味があったのではなかろうか。


今のところ野田の俳優業は『トイレのピエタ』のみである。今後彼が俳優としてスクリーンに映ることはほぼないだろうが、最新アルバム『ANTI ANTI GENERATION』で魅せた温かな楽曲群を聴いていると、「また俳優やってくれないかな」とも思ってしまう。

 


PAPARAZZI~*この物語はフィクションです~ RADWIMPS MV

 

 

黒猫チェルシー

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若者バンドの全盛期と言われた10年前。「神戸でヤバい奴等がいる」と話題になり、僅か10代ながらロックシーンに殴り込みをかけたのが黒猫チェルシーだった。今でこそスタイルは異なるが、当時はボーカルの渡辺大知が学生服姿で暴れ回り、ギャンギャンうなるギターが魅力だった。


渡辺は昨今、テレビで頻繁に見掛ける存在となった。CMはもちろん、それこそ今年のアカデミー賞に名を連ねた『勝手にふるえてろ』や朝ドラ『まれ』、そして映画初監督を務め、口コミで人気を博した『モーターズ』……。『まれ』では実際に彼らの歌声が披露されてCD化したほど。音楽界のみならず、映画界でもその期待値は高い。


黒猫チェルシーに関しては、当初は70年代~80年代のパンクバンドに多大な影響を受けていたためか、しゃがれ声で歌うスタイルだった。だが年齢を重ね、次第に歌メロに重点を置く作曲方法にシフト。テイストもダークな雰囲気から明るく変貌し、形を変えながら突き進んでいった。しかし2018年に活動休止を発表し、現在は渡辺が俳優業に専念している。


あまりにもフラットな出で立ちなので分かりにくいが、ここ数年の渡辺はかなり多くのCMに出ていた。そして昨年は度重なる映画出演……。ここまで知名度が上がってしまうと、黒猫チェルシーとしての活動はまだ当分先のような気もする……。首を長くして待ちたいと思う。

 


黒猫チェルシー - 廃人のロックンロール(PV)

 

 

さて、いかがだっただろうか。


長くなってしまったので続きはまた明日。次回は浜野謙太(在日ファンク)、池田貴史(レキシ)、ピエール瀧(電気グルーヴ)、阿部サダヲと宮藤官九郎(グループ魂)、峯田和伸(銀杏BOYZ)について語る。乞うご期待。

 

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