キタガワのブログ

島根県在住のフリーライター。ロッキン、Real Sound、KAI-YOU.net、uzurea.netなどに寄稿。ご依頼はプロフィール欄『このブログについて』よりお願い致します。

フジロック2019ヘッドライナー発表。アーティスト紹介とライブ予想

こんばんは、キタガワです。

 

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7月26日~28日の3日間に渡り開催される今年のフジロック。先日、遂にラインナップの核となるヘッドライナーが出揃った。


洋楽シーンに関心のある人は皆、発表を見てぶったまげたことだろう。まるで何周年かを記念するメモリアルイヤーの如く、完璧な布陣だったのだから。


The Chemical Brothers、THE CURE、Sia……。これは同じ時期に開催される他国のフェスと比べても、遜色のない起用である。まさに『世界のフジロック』の異名をまざまざと見せ付けた形だ。


さて、今回はそんなヘッドライナー3組に焦点を当てて紹介していきたい。この記事でもって数か月後に迫ったフジロックの開催に向けて、より感情を高ぶらせてほしいと思う。

 

 

The Chemical Brothers

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テクノ・エレクトロミュージックの申し子、ケミカル・ブラザーズが8年ぶりにフジロックに降臨。


結成26年目において、未だに進化を続ける彼ら。今回は4月に発売予定のニューアルバムを引っ提げての来日となるため、セットリストの大半はそのアルバムの楽曲なのではと予想される。


音楽性はゴリゴリの電子音楽。大衆に認知されている電子音楽にAviciiやZeddらがいるが、ケミカル・ブラザーズのサウンドはそんなキラキラときた、ポップ感満載のものとは程遠い。心臓にズドンと響く重低音、ビリビリ鼓膜を震わせる音像が特徴で、『全員で跳び跳ねる』というよりは『うわあ、何かヤバいことが起こってんな……』と異次元にトリップしてしまう魅力がある。


だからこそ、彼らのライブパフォーマンスは語り継がれる。飛び交うレーザー光線、ひらすら踊らせる美麗な映像、感覚が麻痺するEDMサウンド……。ライブに精通した音楽関係者でさえ、初出演時のフジロックの映像が未だにフラッシュバックするとも言われている通り、一度観たら忘れられない、唯一無二のライブになること請け合いだ。


今回も歴史に残る大事件となるか。真実はあなたの目で確かめてほしい。

 


The Chemical Brothers - Hey Boy Hey Girl (live) - Rio de Janeiro, 29/11/2015 (4K)

 

 

THE CURE

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活動歴40年。昨年のベテラン枠は言うまでもなくボブ・ディランであるが、今年のその枠はおそらくTHE CUREだろう。


四半世紀に渡り海外ロックシーンを牽引。彼らの影響を色濃く受けたバンドも多く、いわばロックのパイオニア的存在として君臨している。


海外人気が著しく高いバンドとしても知られており、海外音楽シーンにおいて『THE CUREのアルバムは外れなし』と書かれるほどに、大きな期待と信頼を得ている。世界的バンドに贈られる『ロックの殿堂入り』の称号も、今年獲得したほどだ。


しかしながらアルバムによって躁鬱の差が激しいことや、ミステリアスな全体像により、日本人気は他の2組と比べてあまり芳しくないとも言える(ボーカルのロバートがかつて反日コメントを出したことも原因のひとつか)。


長い間新作リリースの話が聞こえないため、40年の間にリリースされた名曲たちをドロップし、ヒット曲満載のセットで臨むと予想する。


2013年度のフジロックでは、何と3時間を超えるパフォーマンスを披露したTHE CURE。今年の持ち時間は不明だが、おそらくは再び長尺のライブになることだろうと思う。体力を温存しつつぶち上がるべし。

 


The Cure - Friday I'm In Love

 

 

Sia

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今回の発表で「おお!」となった人は少なくないだろう。今や海外のポップ・アイコンとも言われるシーアが、初来日にしてヘッドライナーを務めるのだから。ちなみに女性ソロアーティストのヘッドライナー起用は、ビョークに続き2人目とのこと。


東京の大型モニターでの発表時に大歓声が起きたことからも分かる通り、初来日ではあるものの、日本におけるシーア人気は凄まじいものがある。アルバム『This Is Acting』は日本チャートにおいても好成績を収め、『Alive』のPVでは土屋太鳳が出演するなど、親日家としてのイメージも強いアーティストである。


更にSiaが注目を集めている点のひとつは、顔を一切明かさないこと。知名度と名声には興味がなく、かねてより「有名になりたくない」と語る彼女。CDアルバムジャケットはあえて合成写真を用いて判別不可能な形にして発表し、テレビパフォーマンスにおいては異様に長いウィッグを被って歌唱する。そんな謎に包まれた彼女が、来日ライブでどんなアクションをするのか期待が高まる。


そして上記の事柄から、Siaはライブを行うこと自体が少ない。デビューから20年の間一度も来日していないこともあり、フジロック……もとい来日公演は貴重な体験となることだろう。フジロックでは、大勢のバンドメンバーとダンサーを引き連れた、極上のポップスが堪能できるはずだ。


特にこの日は、早い段階でのチケット確保は必須と言える。

 


Sia - Chandelier (Official Music Video)

 

 

さて、いかがだっただろうか。


先日SUMMER SONICのヘッドライナーについて記したが、今のところ今回のフジロックはサマソニと同様か、それ以上に豪華なラインナップであると思う。最高のブッキング。


チケットの値段は毎年高いものの、海外アーティストの単独ライブを観に行こうものなら総額1万越えは当たり前の世の中において、同等の金額で、朝から晩まで海外アーティストのライブを楽しめるフジロックは、やはり別格。今年も売切必至だろう。


今後も期待の新人や大物アーティストが数多く発表される予定なので、首を長くして待ちたいところだ。今年も最高の夏が訪れますように。


それでは。