キタガワのブログ

島根県在住。音楽、映画、雑記等。目標はライター。

【エッセイ】いらっしゃいませゾーン

こんばんは、キタガワです。


人間には『パーソナルスペース』と呼ばれるものがあるのはご存じだろうか。これは主にビジネスシーンでよく使われる言葉らしく、平たく言えば『人と人とが対峙する際に嫌がられる距離感』を表している。

 

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上の図を見てほしい。この色で塗られた部分こそ、『人が入ってくると嫌悪感を覚える距離』とのことだ。これを見ると男性と女性で形が異なっているのがお分かりだろう。男性は縦に長いが、逆に女性は体全体をカバーするかの如く、いい具合に丸みを帯びている。ちなみにこの『いい具合に丸みを帯びている』というのは比喩表現であって、決してエロ発言などではないことを先に明言しておく。加えて男性の『縦に長い』というのも見逃してほしい。


このふたつを重ねて見た場合に、明らかに男性の方がパーソナルスペースが広いのがお分かりだろう。女性が少しでも近づいただけで陰キャの男性が「あっ……」と後退りするのはこのせいで、要は男性は女性より、嫌悪感を覚える距離が大きいのである。


だからこそ僕はなるべく人との距離は空けるよう心がけているつもりだ。それは嫌悪感というよりも、むず痒くなるといった意味合いが強い。何と言うかこの、人が至近距離にいた場合は「ええい貴様!離れよ!ぬうん!」といった気持ちになるのだ。……冷静に考えると何を書いているか全く分からなくなってくる。俺は一体深夜の3時に何を書いているんだ。


さて、これに伴ってもうひとつ、皆様に伝えたい言葉がある。それこそが今回のタイトルにもなっている『いらっしゃいませゾーン』という言葉である。知らないという方が大半だと思うのだが、安心してほしい。僕が考えた造語なので知っている方がクレイジー野郎である。

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本筋に入る前に、続いてはこの『いらっしゃいませゾーンとは何か』という点から語らねばなるまい。『いらっしゃいませゾーン』とは言葉の通りで、僕が接客業において「いらっしゃいませ」を言う場合の距離を表す言葉だ。


接客業のアルバイトをしたことのある方なら誰しもが経験したことがあるだろう。お客様とすれ違った際、もしくは前方にお客様が見えた場合は必ず「いらっしゃいませ」と声を掛ける必要があるわけだ。しかし思い返してみてほしい。その「いらっしゃいませ」と言わなければならない『距離』においては、今まで誰にも指示されたことはなく、自分自身で決めていたはずだ。


例えば少し離れた位置にお客様がいる場合。こうなった場合は素直に

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こう言えば良い。こうなればお客様側も「ふん。俺は客。当然だ」という自尊心を刺激し店内を気持ちよく散策できるし、言った自分自身も「言ったった。俺言ったった」という満足感を得ることができる最適解だろう。

 

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だが問題はこういった場面である。いわゆる『お客様がマジですぐ目の前にいる』といった状況だ。曲がり角で急にすれ違ったとか。そうなった場合、あなたはどうするだろうか。果たしてお客様の顔が自身の眼前に迫った状況下でありながらも挨拶するだろうか。


もし言ったとする。するとお客様側は「えっ、今息がかかるくらいの距離で挨拶された!」と困惑するのではなかろうか。そしてもし自分の息が臭かったらどうだ。「あっ、さっきそういえばミートスパゲッティ食べた。臭ったかな。今挨拶するべきじゃなかった……」と自己嫌悪に陥りはしないだろうか。それはもしかしたら相手の心に大きな影響を与え、今後この店に来なくなる可能性だってある。さらにはもしあなたが女性だったらどうだろう。自分の息がかかる距離感で挨拶をするということは、それは逆パワハラ的なものに該当するのでは。お客様があなたの息を吸って「あーご褒美だグヒヒ」とほくそ笑んでいたら、あなた自身も辛いはずだ。ちょっともう何を書いてるかわからなくなってきたのでここら辺で終わるけれども。


だからこそ、だからこそこういったシチュエーションにおいては……。

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黙るのが正解なのである。


そう。黙る。ひたすら黙るのだ。会釈だけして去るのが最適解。そもそも自身のパーソナルスペースに入っていること自体不快なのに、加えて『いらっしゃいませゾーン』の中の中、顕微鏡で見ないとわからないような部分にまで侵食されるのだから、それはもう不本意ではあるが黙るしかない。


しかしながら面倒くさいのは、この黙る以外の選択肢がない状況下においても「えっ?挨拶なかったんだけど」と苛つくお客様も少なからずいるというということである。


おそらくこういった類いのお客様は、パーソナルスペースがほぼゼロに近い人間なのだろう。公衆の面前でもバスの車内でも、平気で彼女とキスしてイチャついたり、もっと言えば彼女を膝の上に乗せて「ウェーイwww」などとのたまっている人間でもある。無意識に敵を作ってサークル内で陰口を言われているタイプだ。


僕はこういった人間が心底嫌いである。というか陰キャと陽キャが交わること自体ほぼない。まるで近づければ近づけるほど離れてしまう磁石のように、生まれながらにして反発しあう関係にあると思っている。


しかしながら接客業という特性上、どんな言いがかりを付けられようが言われたらこちらが折れるしかないのだ。「へえ。すいません。へえ」と低姿勢で謝罪し、お客様退店後は「あいつ本当……っおま……」と発散できない怒りを溜め込むしかない。世間は理不尽にできている。


……皆さんのパーソナルスペース、ひいては『いらっしゃいませゾーン』は、どのくらいの距離だろうか。人によって違うと言えど、大半の方は僕と同様な形だと思う。


……なんでこんなブログを書こうと思ったのか忘れてしまったが、要は「え?挨拶なかったんだけど」といらっしゃいませゾーンの遥か内側で言われた場合には、積極的に

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大音量でこうしたいよねっていう話である。おしまい。