キタガワのブログ

島根県在住。極力誰とも関わりませんので悪しからず。目標は音楽ライターであり、ブロガーではありません。

12月某日~ライトとAlc~

こんばんは、キタガワです。


あちこち動き回る人でも、家から一歩も出ない人でも。『何もやることがない日』というのは、往々にしてあるものだ。……特に考えず自堕落な生活を送っている人間にとっては、そんな普通の人にとっては非日常の空間がある種の日常と化してしまう。


今日は雨が降っていた。交通手段が自転車しかない僕は困り果てた。迷った末、昼飯を食べた後、冷蔵庫から発泡酒を取り出した。昨日、セール品で格安で手に入れた代物だ。度数は6%。「こんなの水と同じだ」と一気飲みした僕であったが、たかが6%。されど6%。次第に視界がぼやけ、足取りはふらつき始めた。


かと言ってこのまま一日中家で燻っているのは嫌で、ふと自転車のライトが壊れていたことを思い出し、それを理由に外出を決意した。


有難いことに自宅から自転車屋まではさほど離れていないため、傘を差さずに出掛ける。小雨なのでこのままでも大丈夫そうだ。自転車を押しながら、10年前から世話になっているおじちゃんに話を通す。


結局、ライトが壊れた原因は断線だった。おじちゃん曰く「断線した部分をもう一度元の位置に差し込めれば直る」とのことだったので、まずは導線を爪で引っ掻くことで金属の部分を露出させる。次におじちゃんはピンセット、僕はスマホのライトを点灯させ、差し込む作業に移った。数回トライすると、しっかりと差し込む事ができたようで、何とかライトは回復した。


しまいにはタイヤの空気まで入れてくれた。にも関わらず、提示された料金はたったの200円だった。あまりにも安い金額だったので心配したが、「昔からの付き合いだからいいよ」と言ってくれた。


自転車を家に戻す頃には、酔いはすっかり覚めていた。


次の行動を思案したが何も浮かばないので、少し離れたコンビニまで歩いて向かうことにした。


コンビニは全体を通してクリスマスムードが漂っていた。従業員がサンタの帽子を被ったり、雪だるまの形をしたスイーツが展開していたりといった様相で、何故かイライラが募るのを感じた。


普段当たり前のように行っていた店が、そういった『リア充御用達』といった雰囲気を醸し出していることにも腹が立ったし、クリスマスシーズンというのを絶好のビジネスチャンスと捉え、ここぞとばかりに商魂逞しくなる店員にも嫌気が差した。酒を2本ほど購入し、帰路につく。


帰り道、買った発泡酒を開けて飲む。道行く人から見れば完全に落伍者だろう。恥も外聞もない旅路の果てには何がある?……無論、何もない。今日一日の僕の旅は、自転車のライトを直して酒をかっ食らっただけで終焉を迎える。RPGの主人公のような壮大な話とは似ても似つかぬ堕落っぷりだ。これはいわば、バッドエンドの世界である。世界を救えず、かつて誉め讃えてくれた人間には罵詈雑言を浴びせられ、結果コンプレックスに押し潰された主人公の成れの果てだ。


帰宅すると既に酒は無くなっており、残りは手元に残ったチューハイのみとなった。仕方なく最後の1本に口を付ける。この頃には眠気はピークに達し、正常な感覚は異次元にトリップしていた。


チューハイを飲み干した頃、勢いよく眠気が襲ってきた。音楽雑誌と小説に3分の1を支配されている布団に倒れ込む。


薄れ行く意識の中で「良い夢が見れたらいいな」と思った。願わくば、世界を救ってトゥルーエンドを迎えた勇者の夢を見れたら最高なのだが。