キタガワのブログ

島根県在住。目標は音楽ライターであり、ブロガーではありません。

【ネタバレ】コナン映画『ゼロの執行人』がツッコミどころ満載だった件

こんばんは。名探偵コナンは『ベイカー街の亡霊』が一番好きなキタガワです。あれ何回観てもウルっときちゃうんですが、年ですかね。

 

 


先日、『劇場版名探偵コナン ゼロの執行人を観てきました。実は僕、コナンの映画を観るのは本当に久しぶりでして。劇場で観るのは『ベイカー街の亡霊』以来、なんと16年ぶり。

 

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ネット上では絶賛の声が相次いでいたので、かなり期待して観にいったわけですが、結論から書くとめちゃくちゃ微妙でした。


これから『なぜそう思ったのか?』という部分について、書いていきたいと思います。僕の主観や意見を詰め込んだブログになりますので、物語の根幹に関わる重大なネタバレ要素が含まれています。まだ観賞していない方は、絶対に読まないでください。


今回のブログを読む方は、『今後この作品を絶対に観ない人』、もしくは『観賞した人』のみでお願いします。


それではどうぞ!

 

 

 

 

【①専門用語が多すぎる】

 

今回は警察、公安の話が主になってくるのですが、各省庁の説明や警察内の会議のシーンは堅苦しい話が多く、理解に時間がかかります(僕がバカなだけかもしれませんが……)。で、それを理解しようとしている間にも話は進行するため、『学校の授業の速さに付いていけない生徒』状態に。


爆発現場付近から、毛利小五郎の指紋が検出され、小五郎は逮捕。裁判の話にまで発展する流れ。この話は本当にうまく出来ています。意外性もありましたし、引き込まれる部分だと思います。


ですが問題は、起訴が決まってからの部分。ここからがややこしい。


まず、『裁判をするには何が必要か』という話からスタートします。状況証拠、弁護士、調査、……。いろいろな過程を踏む必要があるわけなんですが、『弁護士は○○な人が理想。なぜなら~……』、『状況証拠を見ると、小五郎さんが犯人なのは間違いありません。なぜなら~……』と、この『なぜなら~』の部分が長く、理解しづらいのです。


シン・ゴジラエヴァンゲリオンのような作品が好きな人……。要は、専門用語バリバリでも、堅苦しい説明が多くても耐えられる人なら、ここは問題ないと思います。そして、小さい子どもが観るには逆に難しすぎるかなと感じました。

 

【②ストーリーが薄っぺらい】

例えば、小五郎が逮捕されるシーン。手錠をはめられ、警察車両に乗り込まれる小五郎を観て、蘭は言います。「なんでこんなときに新一はいないのよ!」、それに対してコナンは「待ってろ蘭、絶対おっちゃんは助けてやっから!」となるわけですが、もし僕がコナンだったら「新一に全部押し付けるなよ面倒くさいやつだなこいつ」と思ってますね。蘭ってこんなに性格悪いこと言いましたっけ。


そして犯人。犯人と分かったとき「えー!お前かよ!これは予想してなかったわー!」と仰天するレベルが100だとすると、今回は20くらいでした。


多少の驚きはありながらも、「あっ……へぇ」程度の驚きしかありませんでした。そして動機。「死んだ人の復讐」という陳腐でお粗末な動機であり、建物爆破の際の「民間人は殺しちゃダメだけど、警察官ならOK」という思考も理解に苦しみました。


次に犯人しか知り得ない、探査機のパスワードについて。これは探査機が落ちるか落ちないかを決める、大事なものなのですが、これがまさかの動機になった人の名前という時点では?という感じでした。


こんな簡単な名前をパスワードにするなよ……。


そして実は犯人の動機になった人物が生きていることが判明。「どこにいる!?」と探す犯人。ですが、コナンは言います。「警察庁の屋上だよ」と。そう。このまま探査機が落ちれば、確実に彼は死ぬ。「ならパスワード教えてよ」とコナン。


コナンめちゃくちゃ性格悪くない?なんでいきなり闇遊戯みたいになってるの?


結果的にパスワードで探査機を止め、屋上へ向かう犯人。するとそこには誰もいません。「さっきのは合成映像だよ」とコナン。「今は博士の家にいるよ」。


今 は 博 士 の 家 に い る よ ?


何を言ってるんだ……?そもそも死んだはずの人をどこで見つけたの?どうやって連れてきたの?


もう全く意味が分かりません。そのあとに泣き崩れたり励ましたりする場面があるのですが、全く頭に入ってきません。なにこれ。コント?

 

【③ご都合主義が過ぎる】

コナンに限らず、都合が良すぎる展開というのは存在するものです。しかし、今回のコナンは度が過ぎていると感じました。


1.シーバーが高性能すぎる

警察が相手とのことで、目立つことはしたくない、というのがコナンの意見。厳重な警備の中、話を聞くのは難しい。でも話を聞きたい……。そこで導入されたのが、盗聴器。もとい、シーバーです。今作では、とにかくシーバーが大活躍するわけですが、ちょっと性能が良すぎるのです。


まず、音声。全く乱れません。コナンが最初に付けた盗聴器は服の腕の部分だったのですが、擦れたり雑音が入るシーンが一切ありません。それどころか、呟きに似た言葉でも、まるで横で聞いているかのような明瞭さで聞こえます。


これだけならまだ良い方。コナンがスケボーに乗って町を爆走する場面がありまして、コナンは的確に指示を出したり推理を進行するわけですが、これおかしくないですか?


風が強い日に外で電話したり、電話しながら自転車に乗ったりしたことがある人だったら分かると思うんですが、雑音まみれで全く聞こえないですよね。それが全くない。


リアルに考えたら「何?は?聞こえない!もっとデカい声で言って!」とぶちギレるレベル。そんな高性能な盗聴器があったら豊田真由子パワハラや福田前政務次官のセクハラも、さぞ聞き取りやすかったでしょう。


さらには、シーバーの範囲。


腕にペトっと貼っただけのトランシーバーですよ?フエラムネみたいな大きさのそれで、数km離れた場所からも聞こえるわけです。スケボー乗りながらでも。雑音もなし。


あれ作った博士、ノーベル賞ものでしょ。


2.アクロバティックが超人レベル

最近のコナンの映画といえば、スケボーに乗りながらアクロバティックを極めるシーンが多く、その人間離れした動きがたびたび話題になっていました。


今回も、道路で車をごぼう抜きし、車の上をマリオの如く飛び越える。車の側面をギャリギャリと削り、トラックの下をくぐり抜け、挙げ句の果てには宙を飛ぶ。


クライマックスでは、安室と一緒に車に乗り込みます。ここが過去最高にぶっ飛んでいて、車で走行中(180km)に「急がないと!もう時間がない!」というシーンにおいて、高速道路の渋滞に遭遇します。スケボーのように僅かな隙間を通過することもできない。上にも乗れない。お手上げです。


ですが今回のコナンは一味違います。なんと超絶ドリフトを極め、壁をガリガリ削りながら、ほぼ真横の状態で移動。

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↑イメージ画像


一歩間違えれば玉突き事故待ったなしのそれを、「運転がうまい」の一言で片付ける始末。


ですがそれでも時間が足りません。


最後の手段で選んだのは、なんと線路。フルスロットルで進みます。すると、前には電車が。このままだと衝突は避けられません。


パニックになるコナン。しかし安室は動じません。同様に、車をほぼ真横にして、レーンと電車の窓をギャリギャリと削って進んでいきます。気付けば、電車を抜き去るほどのスピードになっていました。


なんとか到着した安室とコナンですが、探査機の衝突だけは避けられませんでした。もう破壊するしかありません。でも相手は空から降ってくる物体。相当な高さがないと届かない。もう無理か……。


「いや、無理じゃない!」車は最後の力を振り絞ります。火に包まれた車で、なんと建物の屋上からダイブ!そしてコナンは車から身を投げ出しながら、キック力増強ジュースを使ってボールをキック!


ボールは見事に探査機に当たり、空で大爆発。コナンと安室のお陰で、直撃は免れたのです。


さあ、残るは2人が生き残るだけ。車から投げ出された2人は、宙を舞います。安室はコナンの腕を掴んで、宣言します。


「僕に任せて!」


投げ出されたそのままのスピードで、たまたま向かいにあった別の建物のガラスをぶち破り、事なきを得たのです!(*’ω’ノノ゙☆パチパチ


は?


いやいや、これは酷すぎるでしょ。線路を走る?空中でボール蹴って落下物に当てる?もうポカーンですわ。クライマックスで流れる音楽あるじゃないですか。『テレレーレー♪……』みたいな。今までの映画だと「うおおー!頑張れ!いけ!」って気持ちになってたんですが、今回に関してはお口ポカーンでしたね。僕は今何を見てるの?サーカス?


しかも今回は「蘭ぁーん!」がないなあと思ってホッとしてたんですけど、最後の最後に警察庁に落下!→じゃあみんなでタワーまで避難しよう!(蘭もいる)→軌道が変化!このままだとタワーに当たります!→「何だって!?蘭ぁーん!」のくだりは笑っちゃいました。なんで?なんでよ。逃げたじゃん。


何から何までご都合主義。確率で言うと天文学的確率なことだらけ。ダメだったら死ぬ一発勝負で成功させたり。もうね、久しぶりに途中で観るの辞めようかと思いましたね。

 

【④安室という女ホイホイ】

こいつ。今回の最大のメインキャラであり、作品を崩壊させた張本人。


今回の映画はこいつが主人公で間違いないです。


メインヒロインである蘭よりも、容疑をかけられた毛利小五郎よりも、その何倍もの登場回数です。


今回の映画で一番引っ掛かった部分がこれです。『安室、腐女子に媚びすぎ問題』。


当初は『敵か、それとも味方か』と気になる触れ込みだったにも関わらず、結局は「キャー!安室さーん!」と叫ぶ腐女子がイメージできます。ありゃ惚れるわ。


小麦粉を買う優しい安室を見せたあとに、公安の警察と真面目な話に勤しむ安室。


線路を爆走する安室の凛々しい顔。しかもコナンを気遣う優しさを持っていて、「安室さんって、恋人いるの?」という運命の問いに対しては、「恋人は……この国さ!(テレレーレー♪)」の流れは本当に冷めたし、は?となりました。


そして最後、エンドロールが流れる場面。毛利探偵事務所に、エプロン姿で登場。ニコッと笑いながら手作りの料理を差し出します。


やはりと言うべきか、今回のコナンで高評価をしているのは「安室さん最高!カッコいい!」という意見ばかり。ツイッターでも、ネットでも、安室、安室、安室……。


この映画は『劇場版名探偵安室』じゃないんですよ!

 

【総評】

僕は本当に悲しかった。そして同時に、今後もこの路線で行くのであれば、もう今回でコナンの映画は卒業しようと思うほどの出来でした。


いろいろ思ったんです。『ベイカー街』を超える作品に出会えるかも。最近のコナンはどう面白くなってるんだろう。そんな期待を込めて観た今作で、裏切られた気持ちです。『ベイカー街』の最高なコナン映画のイメージで留めておいたらよかった。


ちなみに一緒に観た友人は違ったようで、「最近のコナンの映画で一番良かった」と語っていました。もしかしたら、僕がコナンの映画に慣れていなかっただけかもしれません。


しかし僕個人にとっては、今回の『劇場版名探偵コナン ゼロの執行人』を観たあとの感情はゼロでした。


以上です。

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